• NPO法人AABC(アジアン・エイジング・ビジネスセンター)
  • 2008/5/19 18:53:50

 「人生80年時代」の段階から「人生85年時代」の段階への移行に備えて、各種社会制度の改革を考えることが、政策的に必要だという認識は深まっている。だが、統計的事実の推移をみると、「人生100年時代」まで見通して考えないと対応できなくなるのではないかという思いがする。国勢調査の結果をみると、1975年の日本には、100歳以上の男性が106人、女性が468人いるだけであった。それが2005年には男性が3760人、女性は21593人に増えている。この30年間に男性は35.5倍、女性は46.1倍に増えている。総人口では男性がこの間に1.1倍、女性は1.2倍にしかならなかったことを考えると、いかに100歳以上高齢者の数が増えたかが分かるだろう。そして今後も100歳以上人口は増え続けることが予想される。後期高齢者医療制度の導入で、75歳以上を後期高齢者と名付けることへの反発が高まっているが、それを長寿医療制度と言い換えたところで、問題が解決したわけではない。将来を見据えた変化を考えた場合、これまでの制度が今後も持続する可能性はないという共通認識に立てるかどうかが、まず問われているのである。100歳以上の高齢者が、みんな「百歳万歳」といえるような生活ができているのかどうかも、検証しなければならないだろう。百歳老人がいたとして、その生活を可能にしているのは、本人の健康・栄養状態やパーソナリティなどの個人的要因だけでなく、医療制度や社会福祉制度や人間関係などの環境要因であることが予想される。これからの「人生100年時代」を支えるのに、税や社会保険などを賦課型負担で乗り切ることは難しいことは容易に想像できるから、少なくとも定年を迎えた戦後第一次団塊の世代が100歳以上老人に達するおよそ40年後までは、寿命の伸びに追いつかない社会保障制度改革の問題がありとあらゆる場面で問われることになる。センテナリアン研究とか百寿者研究といわれる研究もまた焦点を少しずらして考えなければならない段階に入ったといえるだろう。


※この記事は 「AABC-BLOG(http://asianaging.blog26.fc2.com/blog-entry-107.html)」 と重複しています。ご了承下さい。

トラックバックURL :
http://www.fbcc.jp/tb.cgi/36476