• NPO法人AABC(アジアン・エイジング・ビジネスセンター)
  • 2008/6/27 14:26:44

 高齢社会では、高齢者の数と割合が大きくなり、それに伴って認知症高齢者の数も割合も増えると予想されている。85歳を越えた女性の半数は程度の差こそあれ、認知症に見舞われるという予測もある。しかし認知症高齢者を入院・入所させると、状態が悪くなる例が多い。発想を変えて認知症であってもなお住み慣れた所で穏やかに住み続けられるようにすることが大事だともいわれている。しかし実際に家族介護者は認知症高齢者の希望や専門家の助言を聞いてばかりもいられない。活動的な認知症高齢者に振り回されてバーンアウト(燃え尽き)する家族介護者は多い。
 家族の日頃の介護でたまったストレスを解消するために休息を与えるというケアをレスパイト・ケアという。家族介護者支援プログラムのひとつである。しかしそれは単に認知症高齢者を一日あるいは短期預かるというよような介護時間の代行だけを意味するものではない。家族介護者の心理的負担を軽減するためのサービス・プログラムや家族介護者を支援するボランティア活動や近隣活動の組織化などを含めて考える必要がある。
 福岡市のヤフードームが間近に見える古い住宅や商店街がある。ここでは自治会や商店街や短期大学や施設群や社会福祉協議会などが連携を深めながら、認知症になってから10年にも及ぶ一人の在宅の認知症高齢者をみんなで支える取り組みを行っている。ご近所応援団という組織も立ち上がっている。家族介護者だけに任せるのではなく、また医者や介護福祉士などの専門家に委ねるのでもなく、認知症になってしまった人を近所の人で見守っていくという取り組みは、レスパイト・ケアのひとつである。これからますますこの分野の取り組みが必要になるだろう。(2008.6.23)


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