スタンドスティル条項

M&A用語

2022.1.1211 months前

スタンドスティル条項とは

スタンドスティル条項とは、「M&Aの買い手側が、売り手側の合意なく株式の買い増しをしない」と約束するものです。これには、株式自体の買い増しだけでなく、株主総会での議決権を得るための委任状収集なども含まれています。

売り手側が上場企業である場合など、買い手側が自由に株式を買い集められる環境にあるケースで用いられる手段で、M&A交渉の初期段階である秘密保持契約(NDA)を締結する際に盛り込まれるのが一般的です。

M&Aでスタンドスティル条項が用いられるメリット

スタンドスティル条項は、M&Aの買い手側・売り手側双方にとってメリットがあります。

売り手側のメリット

売り手側にとっては、買い手側に株式をどんどん買い進められるリスクがなくなります。強引な敵対的買収を防ぐことができるため、この買い手側からの買収提案が最善の方法なのかどうかを慎重に判断する時間的余裕が得られます。

買い手側のメリット

買い手側とすると、株式を買い集められなくなることはメリットとは思えないかもしれません。しかし、積極的に株式を買い集めて買収を成立させやすくする敵対的買収には、大きなデメリットがあるのです。

買収が完了しても、強引な買収が従業員からの反発を招きかねず、それによって本来の目的が達成できなくなってしまう恐れがあります。また、売り手側の経営陣も敵に回すことになるため、買収する以前に、ホワイトナイトなどの買収防衛策で対抗されてしまうリスクもあります。そうなると、買収金額が想定外の規模になってしまったり、買収そのものができなくなってしまったりするかもしれません。

スタンドスティル条項を盛り込んだ契約をすることは、「これは敵対的な買収ではありません」と、売り手側の経営陣・従業員・株主などにメッセージを投げかけることにもなります。このように、スタンドスティル条項は、M&Aを友好的かつスムーズに進める効果が期待できるものなのです。

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